◆◇ マドモアゼルモーツアルト ◇◆


初演年月・国1991年10月11日  本多劇場(日本)
主なスタッフプロデューサー・脚本・演出:ワームホールプロジェクト/音楽:小室哲哉
主な出演者土居裕子/森田浩平/福島桂子/佐藤伸行/石富由美子
発想・原作福山庸治作 週間モーニング連載 漫画「マドモアゼルモーツアルト」
上演歴1991 本多劇場
1992 青山劇場
1993 東京芸術劇場(紀伊國屋演劇賞受賞)
1996 青山劇場(音楽座ファイナル)
ストーリー 時代は18世紀末。ザルツブルグに住む平凡な学士レオポルトは、ある日末娘のエリーザの並外れた音楽の才能に気づく。しかし、この時代女性が音楽を作ることは許されておらず、自分がなしえなかった作曲家になるという夢をエリーザに託し、エリーザを男性として育てる決心をする。ヴォルフガンフ・アマデウス・モーツアルトがこうして誕生する。
十数年後、モーツアルトは今までの宮廷音楽とは違う軽やかなメロディ・音楽で一世を風靡していた。そんなとき、宮廷作曲家サリエリと出会う。サリエリは自分にはないモーツアルトの音楽への感覚・才能に嫉妬しつつも、モーツアルトに惹かれている自分に気づく。「もしかしてモーツアルトは女?」という疑問を抱いたサリエリは、恋人のカテリーナに色仕掛けで確かめさせようとする。
 一方、モーツアルトの住むアパートの大家がモーツアルトの人気に目を付け、娘のコンスタンツェと結婚させようと迫っていた。やむなくモーツアルトはコンスタンツェと結婚する。
 結婚してコンスタンツェに好感をもちだしたエリーザは偽りの結婚に悩み、ついにコンスタンツェに自分の秘密を打ち明ける。絶望するコンスタンツェ。
 悲嘆にくれるコンスタンツェだが、モーツアルトの弟子フランツと出会い恋に落ちる。エリーザは二人の仲を自分のことのように喜んだ。
人気が落ち目になったモーツアルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」の上演中にエリーザは父レオポルトの訃報を受け取る。
 自分をモーツアルト(男性)として束縛するものがなくなったエリーザは、ドレスを着、化粧をして舞踏会に出かける。
 女性としての自我に目覚めたエリーザの前にサリエリがいた。
 ある時モーツアルトは、自分の劇場を持つシカネーダにオペラ「魔笛」の作曲を依頼される。貴族のためではなく音楽を愛する民衆のためにオペラを書くことにとまどうモーツアルトだが、結局彼の依頼を受ける。
 不眠不休で作曲をするモーツアルト。
 オペラ「魔笛」の初日、客席のサリエリは、オペラの中のパパゲーナの姿にエリーザを重ねる。
作品は民衆に熱狂的に受け入れられるが、美酒に酔いしれる初日パーティーの席でモーツアルトは倒れ死亡する。

作品に関する雑学 初演は、新聞記者がアメリカで発見された未発表のオペラ「マドモアゼルモーツアルト」の楽譜を音楽教師の元に持ち込むという二重設定の舞台で、土居さんがエリーザと音楽教師、森田さんがサリエリと新聞記者を演じる二重構造の舞台だった。音楽教師が「もしかしてこれは本当の話ではないかしら?」と言い、作曲者がエリーザという名前であることから、モーツアルトはアメリカに渡って、エリーザとして生きていたと暗示するものとなっていた。
 二演は、話をモーツアルトのみに焦点を当て、ラストでモーツアルトを完全に殺してしまった。
 これはファンの間でかなり物議をかもした。そのため、三演の際は、ファンの意見を色々と聞き舞台を作る参考にした。
 そして、三演時はモーツアルトが死んだ後に、ウィーンの街でサリエリがエリーザとすれ違うシーンを設け、モーツアルトはエリーザとして生きていったという終わりになった。(個人的にはこれが一番好き。去っていくエリーザの表情の清々しさが強く印象に残っている。)
 四演時は音楽座のファイナル公演ということもあってだと思うが、ラストナンバーの「永遠にあなたは私たちの中で生き続ける。」という部分が強く出ていたように思う。 


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